みぢかを機能で考える

ISIDエンジニアリング・機能エンジニアが機能で考える開発について紹介します。

プロ棋士藤井聡太四段は将棋駒の機能を操る魔術師か?

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将棋の世界に史上最年少で彗星のごとく登場し、更に連勝記録を打ちたて、将棋の世界どころか、多くの大衆を将棋の世界に引き込んだ藤井聡太四段。

 

連勝記録もさることながら、インタビューで見せるとても中学生とは思えない落ち着いた受け答え。これだけ注目されても全く変わることのない謙虚さにも驚きを隠せませんね。

 

今更説明するまでもありませんが、将棋(本将棋)は八つの種類(玉将、飛車、角行、金将銀将、桂馬、香車、歩兵)の駒を使い、先に玉将をどちらか獲るか対戦するゲームです。日本将棋連盟のWebページを拝見すると(https://www.shogi.or.jp/)、将棋を指すのに必要なのは盤と駒でスポーツにたとえると盤は競技場、駒は選手の役割をするとあります。

 

ならば、将棋を指す人はさながら監督・ヘッドコーチ。

プロ棋士ともなれば、ゲームに勝つ(玉将を取る)いう目標に向かって、八つの駒の役割を組み合わせ、攻める・守るという機能を瞬時に作り出す、状況により組み立てなおす、先の手を読み、目標達成のためのシナリオを常に考え続ける、そういう能力に長けている人といえそうです。

 

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ところで、八つの駒の動かし方や、相手の駒を取る、駒を打つ、「成る」「不成(ならず)」といった、ゲームにおける駒の機能は、その駒に記してある駒の名前とルールにより決まっているものです。

プロ棋士でもそれを思わず間違え反則負けということがあるそうです。「藤井フィーバー」で将棋をやってみようと取り組み始めた方も多いのではと思いますが、ましてやそういった初心者ともなればなかなか頭に入りにくい。

 

将棋の駒のことを調べてみると一石を投じたものがありました。2016年にグッドデザイン賞を受賞された「大明駒(たいめいごま)」です。

http://www.g-mark.org/award/describe/43521

各駒の動き方をデザインに反映されたもののようです。

駒の名前と動き方を頭で結び付けるところを、視覚的に動き方を示しているというわけです。

 

人が五感(触覚、味覚、視覚、聴覚、臭覚)により感じて、考え、ひらめく、思いだすといった「機能」を「デザイン」で高めることができるということを表現した、まさに機能的なデザインといえると思います。

 

私がこのブログでお話ししている「機能で考える」流で表現するとどういうことになるのでしょうか。  デザインのどういう特性が、人間の五感と脳の働きとの関係をより緊密にしているのか、それらを物理の原理原則で考え、物理特性で表現をしていく必要がありそうです。

ただ、人によって異なる感性の話は、簡単に言うと好き・嫌い、きもちいい・きもちわるい、分かりやすい・わかりにくいといったものをどのように定量的に決定するのかを明らかにするという命題が立ちはだかります。

 

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人間は神か、お釈迦様か、誰がつくったかはわかりませんが、まだまだ難しいところがありますね。 このブログでも人間のストレスについてお話をさせてもらっていますが、さらにいろいろな分野の研究が各方面で進み、少しずつ人のカラクリが解き明かされてきていると思います。

 

しかし、まずは、人間が作り出す「モノ」の世界を、その機能のあるべき姿を物理の原理原則で考え、モノの本質・理想を追い求めていくことで、自分たちの手の内に入れておきたいものです。

まだまだやらねばらならないこと、たくさんありますね!