みぢかを機能で考える

ISIDエンジニアリング・機能エンジニアが機能で考える開発について紹介します。

機能性表示食品ってどういう機能がある食べ物?

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最近、「トクホ」という言葉に代表されるようになにやらカラダに良さそうな食品・飲料品が増えていますね。 私も、コンビニやスーパーで買い物をする時、なんとなく意識するようになりました。

 

その中で最近、「機能性表示食品」という言葉をよく目にするようになりました。この制度、平成27年4月から始まっているようでもう2年もたっているのですね。

 

機能エンジニアとしては、ここでいう「機能性」とは何のことなのか、ちょっと調べてみたくなりました。

 

この制度、管轄は消費者庁のようです。

消費者庁のウェブサイト(http://www.caa.go.jp/foods/index23.html)
をみると説明があります。まとめるとこんな感じです。(※以下、消費者庁のウェブサイトコンテンツを基に当方で加工・編集を行ったものです)

 

「機能性」を表示できるものが「保健機能食品」、表示できないものが「一般食品」。「保健機能食品」には以下の3つがある: 

名称

内容

国への届出

国の許可

特定保健用食品

(「トクホ」)

健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められている食品

許可制(表示されている効果や安全性については国が審査)

栄養機能食品

必要な栄養成分(ビタミン、ミネラルなど)の補給・補完のために利用できる食品

要(但し、既に科学的根拠が確認された栄養成分を一定の基準量含む食品であれば、届出しなくても可)

許可制ではない

機能性表示食品

科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品

許可制ではない

(事業者の責任において、根拠を示す)

 

 

どうやら「健康の維持増進に役立つ」ことがこれらの食品の目的のようです。

 

「機能性表示食品」に関しては、必要な情報の届出を消費者庁長官に行い、消費者庁が内容を確認し、届出番号が発行されれば、「本品にはxxが含まれるので○○の機能があります」というような表示ができることになっているようです。

 

機能の定義…これって、難しいことです。

いろいろな場面でいろいろな定義があります。

 

ここでは、ISIDエンジニアリングで提唱している「機能で考える開発」では、どう考えて定義しているのか、説明をしたいと思います。

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「機能性表示食品」として届出されているものは消費者庁のウェブサイトで検索することができます。7/17現在、997件ありました。生鮮食品も8件あります。

検索して最初に目に入った成分、「難消化性デキストリン」について取り上げてみたいと思います。食物繊維の不足を補う目的でトウモロコシから作られたもののようです。

機能性表示食品に使われているものは、141件ありました。

 

検索結果に「表示しようとする機能性」というものがあります。これが機能の定義のようですね。

難消化性デキストリンが成分として登録されている、ある食品についてみてみました。

 

この説明をみると

健康の増進、具体的には脂肪の取りすぎを防ぐ、糖の取り過ぎを防ぐ、おなかの調子をすっきり整えるために以下3つが機能といえそうです。

  • 脂肪の吸収を抑えて排出を増加させる
  • 食後の血中中性脂肪や血糖値の上昇を穏やかにする
  • おなかの調子を整えるための何かをコントロールする(記述がない為不明)

「機能で考える開発」では、この機能をもう少しかみ砕いて、物理特性で表現をするようにしています。

例えば、1は脂肪吸収率・脂肪排出率を物理特性で定義してみます。口にしたものは24時間で消化・吸収・排出され、排出されないものは全て吸収されると仮定して、

 

脂肪吸収率(脂肪排出率)=(1日に摂取した食品に含まれる脂肪量―排便に含まれる脂肪量)/(1日に摂取した食品に含まれる脂肪量)

 

具体的に表現すると、さて実際にこれをどう計測しようかということまで考えられるようになります。そして実際に脂肪吸収率がどうなっているのか事実が分かれば、カラダの中で何が起きているのか、更にいろいろなことに考えがめぐるようになります。

 

また、物理特性で表現すれば、物理の原理原則に基づき、カラクリを紐解くことができること、機能の高さを定量的に数値で表すことができ、明確な目標設定ができること、そして最終的にやりたいことが実現する道筋が描けるということなのです。

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機能とひとことでいってもいろいろな捉え方があります。私はそのいろいろな捉え方を否定するつもりはありません。なぜなら、どういう捉え方をするにせよ、機能を語るとき、何らかの目的があり、その目的を達成するために手段を考えていくことになるからです。

ただし、目的と手段を正しくつなげて設計的に実現可能なものにするためには前述したような物理の原理原則で理論的に表現するアプローチが必要と思っています。

 

ちょっと理屈っぽい話になりましたが、お伝えしたいことが少しでも理解頂けるとうれしいです。